全体概要
令和8年度(2026年度)税制改正大綱には、中小企業経営に直結する複数の重要改正が盛り込まれております。本記事では特に影響の大きい項目を要約し、ご対応の参考としてご案内いたします。
1. 電子帳簿保存法の完全義務化
2026年1月から、電子取引データの電子保存が完全義務化されました。これまで認められていた「相当の理由による猶予措置」の基準が厳格化されており、適切な保存体制の構築が改めて求められています。具体的には、検索要件(年月日・取引先・金額)を満たすファイル命名規約とフォルダ構成の整備が必要です。売上5,000万円以下の事業者については検索要件の一部緩和が認められておりますが、ダウンロードの求めに応じられる体制は必須となります。
2. 賃上げ促進税制の見直し
大企業向け賃上げ促進税制は2026年3月で廃止されます。中堅企業向けについても要件が強化されたうえで2027年3月廃止予定です。中小企業向けについては引き続き活用可能ですが、教育訓練費上乗せ10%が廃止されるなど一部要件が変更されています。賃上げ実行と税額控除のバランスを見直す好機です。
3. インボイス制度の経過措置
免税事業者からの仕入れに係る経過措置については、2026年10月以降、控除率が80%から50%へ段階的に縮小されます(与党大綱では2031年廃止予定)。免税事業者との取引方針や価格交渉について、改めて整理が必要です。
4. 補助金関連の名称変更
旧「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更され、補助対象に生成AIが追加されました。デジタル投資をご検討の企業様には選択肢が広がっています。
対応のご相談
各項目について貴社の具体的な状況を踏まえた対応方針を、当事務所までお気軽にご相談ください。順次の対応スケジュール策定をサポートいたします。

